読解トレーニング
■読解トレーニング
ここでは読解という読み方について説明します。
視読が「視野の広さとスピード」を重視した読み方なのに対して、読解は「理解」を重視します。
といっても普通にゆっくりと読むのではなく、2点ほど意識していただきたいことがあります。
それは
①少し急いで読んでください。(ギリギリ内容がわかるくらいで)
②視読の目の動きを意識しましょう。
この2点です。
あまりいろんなことを一度にいわれても困るって方は①だけ心がけてください。
具体的には「あとちょっと時間がほしいな」ってくらいでページをめくっていきましょう。さらに余裕のある方で、視読の時に「わかった!」という感覚があった方は、
その場面は視読の時の目の動きを意識しましょう。
ただし、これもできる範囲でかまいません。速度や見方を意識しすぎると内容がわからなくなってしまうので、そうなっては読解という訓練の意味がなくなってしまいます。
あくまでも「わかる範囲内で」です。
その中でなるべく「急いで」、
さらに、できたら「広い視野を意識する」くらいでかまいません。
もしも途中で内容がぜんぜんわからなくなってしまったら、戻って読んでもかまいません。
(「少々あやふやなところがある」くらいでは読み進んでください)
読みやすい本と、読みにくい本ではスピードがかなり違ってくる場合もありますが、
そのあたりはあまり気にせず、とにかく「わかるギリギリのスピード」で読んでください。
■読み終わったら内容を書き出しましょう
読解が終わったら、内容を書き出します。
それも要約ではなく、ある程度の分量を決め(400~600文字程度)、なるべく詳しいところまで思い出して書き出してください。
書き出しはあまり厳密にならなくてかまいません。少し記憶があいまいで、
「こうだった気がするけど、違うかもしれないな」というものでもかまいません。
とにかく、読み終わったらすぐにどんどん書き出していきましょう。
ただし、視読の時と同じですが、内容を書き出せるように記憶を確認しながら読まないでください。
読解は、あくまでギリギリわかるスピードで読みます。
■なぜ内容を書き出すのか
「速読は読むトレーニングだからわざわざ内容を書き出す必要はない」
と思われる方もいると思います。
なぜ内容を書き出すのかというと、読解が終わった時は、
一応「わかりながら読んだ」とはいえ、かなり急いだので「しっかりと読んだ」という感覚はあまりないはずです。
それをそのままにして次の本に行くと、すぐに内容が頭から消えてしまいます。
しかし、読後すぐに内容を書き出すことにより、はじめはあやふやだった記憶も、ハッキリとしてきます。
そして、思い出した内容が記憶にしっかりと定着します。
内容の書き出しとは、記憶の整理と、書き出しによる記憶の定着を狙ったもので、
極端に言えば「書き出した内容よりも、書き出すことそれ自体に意味がある」といってもいいくらいです。
これを繰り返し行うことにより、読解のスピードで読んだときも、
「内容がハッキリと頭に残る」ようになり、記憶力の底上げにもなります。
とにかく読解直後の記憶はもろいので、読み終わったらすかさずどんどん書き出してください。
時間との勝負です。
内容の書き出しはとても重要なので、できれば全ての本の内容を書き出したいのですが、そ
れは大変なので、2~3冊に1冊程度は内容を書き出し、
他の本では、内容の書き出しと同じように、ストーリーを詳しく頭の中で再現してみましょう。
それも、1~2分くらいで、大雑把なストーリーを思い返すのではなく、
セリフのひとつひとつまで思い出すようなつもりで、
(実際にはゆっくりと読んでもそこまでは思い出せないのですが、あくまでそのような気持ちで)
最低でも4~5分程度はしっかりと頭の中で考えてください。
頭の中だけではきついという方はノートに場面をメモしたりすると整理しやすいと思います。
速読のトレーニングというのは、目の動かし方だけではなく、アタマを鍛えるトレーニングですので、
少し大変ですが、この行程はしっかりと時間をかけて行ってください。
実際に教室で生徒さんを見ていても、この行程にしっかりと時間を取れる方はよく伸びます。
一通り書き出しを終えたら、今度はそれを確認してみましょう。
書き出しの時に「どうしても思い出せない」って所もあったとは思います。その「どうしても思い出せない」ってところを、確認すると
「あ、これ確かにさっき読んだのに思い出せなかった・・・」という、
「読んだけど忘れてしまった所」と、
「こうだったのか、始めて知った!」という
「そもそも読めていない所」があったと思います。
スピードに負荷をかけているので、脳が情報を処理できずに
「初めて知った!」という場面も、多少はあってもかまわないのですが、
これがあまりに多い場合はもう少しスピードを落とします。
トレーニングとしては、ゆっくりと読んだときの8~9割は内容が取れるようにしてください。
(※どんなにゆっくりと読んでも一字一句まで覚えているわけではないので、あまり厳密にならなくても大丈夫です)
最終的にはゆっくりと読んだときと同じくらい内容を読み取りたいのですが、
はじめのうちは、「1~2割は落としてしまってもスピードに力を振り向ける」、という気持ちで訓練を進めます。
また、確認の作業は全文を読み返すのではなく、
1~2分で行い、書き出し(思い返し)の時に気になった点だけを確認するようにしましょう。
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